身元保証書とは
従業員が重大な不始末を起こして会社に与えた損害について、身元保証人が本人とともに賠償する責任を記した書類のことです。身元保証書の目的
損害賠償
雇い入れた従業員の重大な過失や不祥事によって、会社が損害を受けてしまった場合に、本人だけでなく身元保証人も一緒に賠償させるという目的があります。従業員が会社に与える損害の程度はさまざまで、本人の能力で賠償できる場合もありますが、対応できないケースもあるので、身元保証人を立てることで、損害金額を回収できる可能性を高めます。
意識付け
本人以外の人物の賠償責任を盛り込んだ身元保証書を提出してもらうことで、従業員にとって不祥事や不始末の抑止効果になります。身元保証人にまで迷惑が掛からないよう、本人が自覚を持って業務にあたらせる効果があります。
人物に対しての保証
損賠賠償させるという目的よりも、人物に対しての保証を目的として重視する会社も多いです。素性や経歴に問題がないか確認する意味を込めています。
身元保証書の内容
企業によって異なりますが、大体次のような内容になります。- 日付:入社日あるいは提出日の記載が必要
- 本人と身元保証人の氏名、住所、続柄
- 連帯して賠償の責任を負うという条項
身元保証書の保証期間
法律では、書面に期間を記載していないと原則3年間となります。保証期間を定めておけば、最長で5年間にまで設定できます。
身元保証書の法的効力
「身元保証ニ関スル法律」によって法的な効力が存在します。従業員が身元保証書に署名した場合、従業員の過失や故意によって受けた損害を身元保証人に請求すること自体は問題ないということです。
身元保証人に適する人
両親や独立生計を立てている親族が一般的です。しかしながら、該当する人がいない場合は、友人や保証人協会に依頼してもよいでしょう。
身元保証書の提出の可否
就業規則に身元保証書について明記されていないと、身元保証書が提出されなかったことだけを理由に入社を拒否するのは難しいです。なぜなら、労働基準法に身元保証書に関する文言が無いからです。
まとめた動画
以上、参考にしていただけたら幸いです。
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